『ビジネスエリートになるための教養としての投資』と『ビジネスエリートになるための投資家の思考法』2冊を読了しました。本書は、単に投資に関心を持つ人々だけでなく、社会人やこれから働く学生にもぜひ読んでほしい一冊です。この本を読み進める中で、私が特に参考にしていきたいと感じた考え方を3点紹介します。
有能の境界を意識する
まず、「有能の境界を意識する」という考え方です。この概念は、自分ができることとできないことの境界線を明確に認識し、その中で最大限の成果を上げることの重要性を強調しています。
本書では、コントロールできるのは自分の将来の部分のみであり、そこに自分の能力や時間といったリソースを集中させるべきだと述べられています。この視点は、私たちが日常生活や仕事の中で直面するさまざまな状況においても非常に有効です。
例えば、過去の失敗や成功を参考にすることはできますが、過去自体を変えることはできません。また、他人の行動や結果に影響を与えることも難しいです。これらの過去の出来事や他人の未来を意識しすぎると、無駄なストレスや不安が生じ、自分のパフォーマンスに悪影響を及ぼす可能性があります。
一方で、変えられるのは自分の未来だけです。例えば、キャリアアップを目指す際には、自分が現在持っているスキルや経験をどのように磨き、将来に向けてどのように活かしていくかを考えることが重要です。具体的には、新しい資格を取得するための勉強を始めたり、ネットワーキングの機会を増やして業界の最新情報をキャッチアップすることが挙げられます。こうした行動は、自分の将来をポジティブに変えるための具体的なステップとなります。
このように、自分の過去や他人の過去や未来にとらわれず、自分がコントロールできる未来に焦点を当てることで、効率的かつ建設的に目標を達成することが可能になります。
情報をもとに仮説を構築する
次に、「情報をもとに仮説を構築する」という考え方です。本書では、生の一次情報をただ鵜呑みにするのではなく、その情報を基にして考えることの重要性が強調されています。これは、日常の出来事やニュースから得た情報をどのように解釈し、それに基づいてどのような行動を取るかを考える上で非常に重要なスキルです。
具体的には、ニュースを見聞きする際に、その背後にある原因や将来的な影響について自分なりの仮説を立ててみることが推奨されています。例えば、経済ニュースを見て「なぜこのような動きが起きているのか?」、「この動きが今後どのような影響を及ぼすのか?」といった問いを立て、その答えを考えてみることが大切です。このように仮説を構築することで、単なる情報の受け手から能動的な情報の利用者へと変わることができます。
数字で考える
最後に、「数字で考える」という考え方です。本書では、学校で学ぶ数学は仮説を導くためのものですが、ビジネスにおいては数字が仮説を導くために使われると述べられています。
さまざまな事実を数値化・グラフ化し、それを分析することで仮説を組み立て、その仮説をもとにビジネスに落とし込むことが重要です。数字で考えることを意識するだけで、仕事に対する考え方が大きく変わると感じました。
例えば、マーケティング戦略を考える際に、過去の販売データや市場調査の結果を数値として捉え、それを基に分析を行うことで、より正確な予測や戦略を立てることができます。このように数字を使って考えることで、感覚的な判断から脱却し、客観的で信頼性の高い意思決定が可能になります。
まとめ
『ビジネスエリートになるための教養としての投資』と『ビジネスエリートになるための投資家の思考法』の2冊は、投資を学ぶだけでなく、自分の能力を最大限に発揮するための考え方や情報の活用法、数字の使い方についても深く学ぶことができる本です。
今回紹介した三つの考え方は、私たちの日常生活やビジネスの場面で大いに役立つものであり、これからも積極的に取り入れていきたいと思います。この本を通じて、より広い視野を持ち、効果的に行動するためのヒントを得ていきたいと思います。
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