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特別展「昆虫 MANIAC」訪問レビュー|研究者の「好き」に触れる展示
大阪市立自然史博物館で開催中の特別展「昆虫 MANIAC」に行ってきました。研究者の「好き」が全開のマニアックな視点に、巨大模型や体験展示が重なり、“ムシの多様性”を頭ではなく身体で腑に落とせる体験でした。 1. 研究者の「好き」が導く、マニア視点の... -
日本美術の鉱脈展レビュー|“知らなかった名品”に出会い、未来の国宝を自分の目で選ぶ(大阪中之島美術館)
大阪中之島美術館で開催された「日本美術の鉱脈展 未来の国宝を探せ!」へ。 有名どころだけでなく初見の作家・作品が次々に刺さる構成で、「未来の国宝を自分の目で選ぶ」という体験設計が見事でした。これから評価が上がり、有名になっていくのであろう... -
和食展 京都訪問レビュー|「知ると、もっとおいしい」和食文化の奥深さ
日本人にとって身近な存在である和食。 普段の食卓に当たり前のように並ぶご飯や味噌汁、漬物や焼き魚を、改めて「自分にとっての和食とは何か」と聞かれると意外とはっきり言葉にできない人も多いのではないでしょうか。 先日、京都文化博物館で開催され... -
【訪問記】広島平和記念資料館を10年ぶりに再訪して感じたこと
原爆の被害を「人」の視点で伝える展示に変わっていた 約10年ぶりに、広島平和記念資料館を訪れました。かつて学生時代に訪れたときの印象とは大きく異なり、展示の伝え方に明確な変化を感じました。 中でも印象的だったのは、展示が「人」にフォーカスし... -
命を見つめるまなざしに触れる ― ブラック・ジャック展(福岡アジア美術館)訪問記
福岡アジア美術館で開催されていた「ブラック・ジャック展」を訪れました。あまりの展示の濃さに、気づけば4〜5時間も滞在していました。展示されている原画には、紙からあふれ出すような熱量が込められており、ひとつひとつに引き込まれました。 ブラック... -
【展覧会レビュー】特別展「蔦屋重三郎 コンテンツビジネスの風雲児」|江戸のカリスマプロデューサーの真髄に触れる
東京国立博物館・平成館で開催中の特別展「蔦屋重三郎 コンテンツビジネスの風雲児」を鑑賞しました。江戸の出版界で圧倒的な存在感を放った蔦屋重三郎の仕事や人間像を、浮世絵や版本などを通してたっぷりと体感できる展覧会です。 想像以上に心を動かさ... -
鹿屋航空基地史料館レビュー:過去と現在、“国を守る”ということ
鹿児島県鹿屋市にある「鹿屋航空基地史料館」を訪れました。 ここは、旧日本海軍の航空隊基地としての歴史を持ち、現在は海上自衛隊の基地としても運用されている場所です。史料館では、戦時中の記録から現在の自衛隊の活動まで、幅広い視点で“国を守る”と... -
特別展「古代DNA-日本人のきた道-」訪問レビュー:私たちはどこから来たのか?
国立科学博物館(東京・上野)で開催されている特別展「古代DNA-日本人のきた道-」を訪れました。 この展覧会では、近年急速に進展している古代DNA研究を通して、「現代の日本人がどこから来たのか」「どのようなルーツを持つのか」を、科学的視点からひ... -
ミロ展訪問レビュー:わからないという魅力
絵はわからなかった。でも、心は晴れていた 東京・上野で開催中の「ミロ展」を訪れました。正直に言って、絵そのものの意味はあまりよくわかりませんでした。抽象的な線や形、鮮やかな色彩。解説を読んでも、「そういうことなのか」と納得しきれるわけでは... -
維新ふるさと館訪問レビュー:人を育てることの価値
幕末の立役者たちに出会える場所 鹿児島市にある維新ふるさと館を訪れました。西郷隆盛や大久保利通など、明治維新の立役者たちの足跡をたどることができる歴史施設です。 展示や映像が充実していて、単なる歴史の流れを追うだけでなく、現代にも通じる多...